温暖化と戦うブログ

なんだかんだ言葉のもがき

おすすめ人文書の紹介「世界は贈与でできている」

おすすめの人文書を紹介する。

『世界は贈与でできている』

 

最有望の哲学者、「希望」のデビュー作。「仕事のやりがい」「生きる意味」「大切な人とのつながり」―。なぜ僕らは、狂おしいほどにこれらを追い求めるのか?どうすれば「幸福」に生きられるのか?ビジネスパーソンから学生まで、見通しが立たない現代を生き抜くための愛と知的興奮に満ちた“新しい哲学”の誕生!

目次

第1章 What Money Can’t Buy―「お金で買えないもの」の正体
第2章 ギブ&テイクの限界点
第3章 贈与が「呪い」になるとき
第4章 サンタクロースの正体
第5章 僕らは言語ゲームを生きている
第6章 「常識を疑え」を疑え
第7章 世界と出会い直すための「逸脱的思考」
第8章 アンサング・ヒーローが支える日常
第9章 贈与のメッセンジャー

目次を見てわかるのは、贈与のほうが交換より大きいということである。

当たり前だろう。考えてみれば、親が子に食わせるのも、

先生が子供に教えるのも、贈与である。

贈与がなければ社会が成り立たない。

だから昔から、交換は共同体の境界で生まれた、と教科書に書いてあるのだ。

 

だから現在の、なにもかも交換でするのが正しいという考え方が、行き過ぎている。

ベーシックインカムが、いがいと良い方法だと言われ始めているのは、そのせいだ。

 

 

著者等紹介

近内悠太[チカウチユウタ]
1985年神奈川県生まれ。教育者。哲学研究者。慶應義塾大学理工学部数理科学科卒業、日本大学大学院文学研究科修士課程修了。専門はウィトゲンシュタイン哲学。リベラルアーツを主軸にした総合型学習塾「知窓学舎」講師。教養と哲学を教育の現場から立ち上げ、学問分野を越境する「知のマッシュアップ」を実践している。『世界は贈与でできている―資本主義の「すきま」を埋める倫理学』がデビュー著作となる